日本国内でウィルタを名乗る最後の人物となった 北川アイ子 さんの刺繍によるクラッチバッグ
【北川アイ子さん】
樺太(サハリン)のオタスの杜出身のウィルタで、父は北川ゴルゴロ。
第二次世界大戦後にソ連領となった樺太南半から、義兄ゲンダーヌ(北川源太郎。ゴルゴロの養子)が1955年に網走へ移住。
アイ子さんは1968年になって渡日した。
アイ子さんは、ウィルタ刺繍のサークル「フレップ会」を立ち上げるなど、兄ゲンダーヌと共にウィルタ文化の伝承につとめた。アイ子さんの刺繍は、三角に折り畳んだ紙から下書きもなく曲線型を切り抜き、イルガ(連続文様)を作り出したという。
【由来と状態】
私の父がゲンダーヌさんと交流があった縁で、母も北川アイ子さんと幾度かお会いする機会があり、「とても気に入っていただき」、お会いする度にアイ子さんが作られた刺繍入りの作品をいただきました。商品化していなかったため、母がとても恐縮していたのを子ども心に記憶しています。
多くは、鍋敷や鍋つかみといった台所用品で、日常的に使う内に、焦げたり油で汚れたりしてなくなっていきました。その為、家に残っている作品は、布製鞄や衣服など数点だけです。
この出品物は、茶色を基調とした刺繍がなされた布袋で、クラッチバッグ仕様になっています。折り畳むと、家に残っているアイ子さん署名の紙包みの折り目と一致して収まるので、もしかしたら「財布」として作られた作品かもしれません。今となっては確認するすべもなく正確なところはわかりません。
サイズ: 30✕25cm
額等に入れて壁掛け使用も可能な厚みです
北川アイ子さんの作品は日常生活で用いる物で、サインなどの銘はありません。その為、別のバインダーに同封されていた署名入りの包み紙(この作品を包んでいた?)の写真を掲載します。但し、アイ子さん直筆の手紙等は他に残っていないので、包み紙は出品物に含めません。
北川アイ子さんの作品であることの保証は難しいのですが、ネット上で見られるアイ子さんの作品と比較するとか、私の他の出品物を見て信用していただくしかありません。
民俗学的にも貴重な品です!
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