大型の鉄製の錠前と鍵のように思われますが、これまでに見たことのない構造です。
錠前と思われる筒状枠体の前面には鍵穴と思われる開口、鍵と思われる棒をこの開口に奥まで差し込み棒を引き出すと、棒一体で枠体内部の板バネ機構が出現します。引き出しは若干強く。
骨董錠前で一般的に見られる板バネによるロック機構そのものです。汚れや錆、キズなどの外観から出品物はやはり骨董錠前と鍵ではないかと考えられます。
錠前とすれば、施錠場所は、取付け方は、などの疑問が。以下はあくまでも出品者の推測です。
構造は床下収納などを想像していただくといいかも分かりません。
【施錠場所】
日本の城などの床下の地下に造られた隠し通路の隠し入り口の施錠用であったのでは。床に設けられた隠し入り口は敷物などで覆い隠すため床と面一が必要で、通常の和錠などは使用不可です。
【取付け方】
写真19に見られるように、枠体の内側前面には取付け穴があり、隠し入り口の四隅などに枠体を取付け。隠し入り口は木(鉄)板で床と面一となるように塞がれますが、木板は枠体の前面部分を除いた形状で、その下には受け枠が。
【施錠状態】
施錠には板バネを四隅の枠体に差し込みますが、板バネの前面は枠体の前面より三方周辺が鍔(つば)のように広く、この鍔が木板を押さえ込みしっかりと施錠状態に。
大きさ(㌢)重量はおよそ次の通りです。
【錠前と思われる枠体】
長さ34.5、縦幅10、横幅6.5/
重量1893㌘/
【鍵と思われる棒】
長さ42.5、縦幅3.5/
重量275㌘/
日本の城の隠し入り口の施錠用といった推測は外れているかも分かりません。日本のものではないかも。外観や構造からは相当の経年であることは十分にうかがえますが、時代も不明です。
コレクションだけでなくディスプレイにオブジェに活用していただけると幸いです。出品物は果たして何であるか、正体を調べていただけるとさらに幸いです。
重量物であり落下やぶつけには注意下さい。
 
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