1966年、カーステン・ソルハイムがアリゾナ州スコッツデールの自宅ガレージで手作業で鋳造した、初代PING ANSER。
その誕生初期を象徴する、最初期モデル「BOX 1345 / PAT. PEND.」仕様のオリジナル個体です。PINGの歴史の出発点を今に伝える極めて貴重なパターです。
ヘッドには「PING GOLF CLUBS / P.O. BOX 1345 SCOTTSDALE, ARIZ. / MADE IN U.S.A.」の三段刻印が入り、その直下に薄く「PAT. PEND.」の刻印。これは1966年3月の特許出願直後、わずか数ヶ月間しか刻まれなかった最初期特有の証です。ソールは緩やかに湾曲した船底(boat sole)形状、ネックは細く短い初代鋳込み型。どちらも1966年前半にのみ存在する特徴です。シャフトはTrue Temper社製「TUNED DALLNAMIC」で、オリジナルシャフトバンド付きです。
グリップは交換済みですが、ヘッドとシャフトは当時のままです。ブロンズ特有の経年変化が味わい深く、刻印や輪郭も鮮明です。再研磨や再塗装はしておりません。PING ANSERの「誕生版」とも呼べる1966年春〜初夏製造のBOX 1345 PAT.PEND個体で、現存数は世界的にも極めて少ない希少品です。PINGファン、クラシックパターコレクターにとって、間違いなく歴史的価値のあるパターと言えます。
同様の仕様・モデルでは国内での取引例は見当たらず、海外ではほぼ同仕様で、こちらより状態が劣るものが20万〜40万円で取引されていました。
打てばわかるのですが、この年代でこのパターを作ったことに衝撃を受けると思います。今でも遜色なくプレーでき、それが今に至るまで何度も復刻を繰り返しながら作られた原型であり、ゴルフ界に多大な影響を与えた意味を深く実感することができます。
このパターの価値をわかる方のみご検討ください。