アンティーク感、骨董感満点の共箱入りの紅溜塗りの手提げ付き三段菓子箪笥です。
紅溜塗りは漆塗りの一種ですが詳細はネットなどを参照下さい。
杉材の共箱は、古臭さを感じる汚れや変色ですが、その蓋には箱書き「一閑紅溜 菓子箪笥」と銘印「竟求堂」が、これらについては下で説明します。
共箱には、その古臭さからは想像出来ないような美形で鮮やかな、紅色というよりは赤褐色に近い手提げ付き三段菓子箪笥が入っています。
材質は桐でしょうか、へぎ目(凹凸)加工された表面は紅溜塗り、引出しのツマミは白梅形留め具に革紐、表面以外は黒漆塗りです。底面には朱色の銘「竟」が見られます。共箱蓋の銘印一字目と同じ文字です。
菓子箪笥には、汚れや傷、凹みや変形、塗り剥げなどはほとんど無く、引出しの開け閉めもスムーズに行えます。
大きさ(㌢)重さはおよそ次の通りです。
【菓子箪笥】
《外枠》
横幅15、奥行14/
高さ14.9(〜天板)、17.8(〜手提)/
重さ(引出し含)487㌘/
《引出》 (横幅、奥行は三段同じ)
横幅13.2(外寸)、12.4(内寸)/
奥行12.9(外寸)、12.1(内寸)/
上段高さ3.3、深さ2.8/
中段高さ4.4、深さ3.9/
下段高さ4.9、深さ4.4/
【共箱】
横幅16.5、奥行17.4、高さ21.8/
重さ(箪笥不含)545㌘/
紅溜塗りの手提げ付き三段菓子箪笥です。経年は100年前後と思われるアンティーク品ですが、汚れや傷みのほとんど無い美品です。茶道具の菓子器に、小物入れ兼インテリア飾りに、など活用していただけると幸いです。漆器のお手入れはネットなどで。
【箱書き、銘印の人物は】
崩し字、筆跡、ネット情報を色々調べた結果、
「一閑紅溜(いっかんべにだめ)」と「竟求堂(きょうきゅうどう)と判読出来、漆芸家「吉田一閑」、かなりの確度で、4代目「一閑」だと考えられます。明治14年〜昭和22年、「竟求一閑」とも呼ばれ、茶道塗師で一閑張りが専門、大阪生まれから「浪速一閑」とも。「竟求堂」は号では。
初代「吉田一閑」は、幕末期大阪で刀の鞘などの拵えを作る職人、2代目、3代目は、作品が無いか少ないか、4代目は作品を残し、5代目は塗師として将来を嘱望されていたが戦死、代は4代で終わる。4代目の娘さんが先祖より残された作品を守られていると。
 
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